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当ステーションの心理士が発表した研究内容についての概要をご案内いたします。(事例の紹介に当たっては個人が特定されないように配慮しております)
発表日:2017年6月23日 9:00~10:00
場 所:パシフィコ横浜
発表形式:口頭発表(筆頭発表者:石堂智也)
「コンサルテーション」とは、コミュニティ心理学(Caplan,G. 1963)を起源とする心理学の概念で、二人の専門家の間にある援助関係のことです。「コンサルタント(心理士)」は「コンサルティ(専門職)」に対して、「コンサルティ」と「クライエント(コンサルティの相談者)」との精神衛生に関係する特定の問題に対して援助します。例えば、学校の先生(コンサルティ:専門職)が問題を抱えている生徒(クライエント:コンサルティの相談者)との関わりに困っているところに、心理士(コンサルタント)が臨床心理学的な立場から助言をするという形になります。
カウンセリングが「クライエント(相談者)」という個人を対象とするのに対して、コンサルテーションは「クライエント(相談者)」を含み、それを支える家族や専門職などのコミュニティを対象としています。
発表事例において心理士が関わったのは、看取りまで行うことのできる介護施設でのコンサルテーションでした。現場では、相談者(患者・家族)を中心として医師、看護師、薬剤師、理学療法士、マッサージ師、ケアマネージャー、介護士などの専門職がケアにあたっていました。
事例①では、抗がん剤治療を長期間続けていたことによる治療疲れから、相談者(患者・家族)が医療(医療職)に対する不信感を抱いており、医療職との関係が良くありませんでした。そのような背景を抱えている患者の身近でケアをしている介護士は、患者に対して同情する気持ちが強くなり、専門職全体の雰囲気が悪くなりつつありました。そこで、心理士がコンサルテーションに入り、患者の心理的な状態について全職種と共有することによって、適切な距離感で患者と関われるようになりました。
事例②では、難病治療により入退院や転居を続けていたことから、相談者(患者)が精神的に不安定になっており、ケアに入る専門職との信頼関係がすぐに構築できず、拒否的な態度が続いていました。患者と一番近い距離で関わらなければならない介護士は、好感が持てない患者に対して心理的な負担を感じ、積極的な関りができない状況になりつつありました。そこで、心理士がコンサルテーションに入り、チームで患者を支える体制を構築し、患者と専門職との関係が改善しました。
事例①は患者と介護士との精神的な距離が近づき過ぎていた(過干渉の)ケースで、事例②は患者と介護士との距離がはなれすぎていた(不干渉の)ケースでした。現場の最前線でケアに当たらなければならない介護士は精神的にも巻き込まれやすい環境にあるため、適切な距離を保つことができるコンサルテーションは有益な援助になると考察できる。
※ 詳細については「第22回 日本緩和医療学会学術大会」のホームページをご覧ください。
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