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前回のブログでは、新型コロナウイルス(COVID-19:以下「コロナ」と表記)に伴って導入されたオンラインカウンセリングのメリット・デメリットについて検討しましたが、今回はコロナが現代社会に与えた影響について考えてみたいと思います。
2023年5月からは、コロナも2類相当感染症から5類感染症へと移行し、現在では季節性インフルエンザと同様の対応となり、コロナに感染することが特別なことではなくなってきました。
一方で、コロナの爪痕が残っていると感じることは少なくありません。例えば、私が訪問で伺っている未就学児を保育・療育している保育・児童福祉の施設では、コロナ禍以降「集団での指示が通りづらくなった」「子どもとの意思疎通が難しくなった」「偏食をする子が増えた気がする」などのご意見をいただくことがあります。
どうしてこれらの問題が増えてきたのでしょうか?今回は上にあげた問題について検討してみながら、コロナが私たちに与えている影響について考えてみたいと思います。
①「集団での指示が通りづらくなった」
幼稚園や保育所での生活は基本的に集団生活ですので、次は何をする時間なのかを先生からの話を聞いて、子どもなりに見通しを立てながら過ごしています。「先生の話を聞く」と言ってしまうと、先生が話した言葉をしっかりと聞くことができているかが問題になりそうですが、実際はそれだけではありません。
集団生活で先生からの指示を聞くときに重要な情報として、話をしている先生の「表情」があげられます。先生はどんな表情で話をしているのか、笑っているのか、それとも怒っているのかを、子どもたちは目で見ながら、その言葉に込められている意図を読み取る必要があるわけです。しかし、コロナ禍においては、先生はマスクを着用しているため、目から下の表情を読み取ることができません。
大人であれば、これまでの経験から声のトーンやニュアンスなどから相手の意図を理解することはそれほど難しいことではありませんが、言葉の獲得やコミュニケーション学ぶ初期段階の子どもにとっては極めて大変な状況であると言えます。そのため、先生からの指示が聞こえていても、本当にどうしたら良いのかを分からずに困っているお子さんが幼稚園や保育所でも増えてきたのではないかと考えられます。
②「偏食をする子が増えた気がする」
偏食とコロナの関連性なんてなさそうな気もしますが、実はこれも大きな影響を受けた問題なのではないかと思われます。コロナ禍では飛沫感染のリスクを減らすために、他人と喋りながら食べない「黙食」が推奨されました。「黙食」の指導は幼稚園、保育所においても、クラスター感染を防ぐための対応として広く取り入れられたのではないでしょうか。
食事中は隣の席や向かいの席のお友達の顔を見て喋ることが禁止されたので、基本的には自分の食事を済ませることに多くのお子さんは意識が向いたのではないかと思われます。自分の食にだけ意識が向くことで生じる問題としては、お友達の食事を観察する機会が減ってしまうことです。
子どもによって食の好みは様々だと思います。白米が好きな子もいれば、野菜が好きな子、果物が好きな子、本当に十人十色なわけです。そんな中で、目の前に座っているお友達が、自分が嫌いなブロッコリーを美味しそうに食べているとしたらどうでしょうか?「Aくんが美味しそうに食べているから、食べてみようかな?」と思って家では絶対に食べないブロッコリーを口に入れるようなこともあるのではないでしょうか?
このように検討してみると、コロナは子どもが社会的に先生や友達とつながることを強制的に断ち切った病であると考えることができます。
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